アンガーマネジメントを取り入れた子育て講座
6月15日、くれ協働センターにて、「アンガーマネジメントを取り入れた子育て講座」を行いました。
ついつい怒ってしまう、という怒りを表現できる人もいれば、
言ってもやってくれないから自分でやってしまう、という怒りを閉じ込めてしまう人もいます。
子育てや家事などをしていると怒りたくないのに怒ってしまうことってありますよね。
私たちは怒っても「あ~、やっちゃった」と後悔するし、「言えばよかった」と怒らなくても後悔をします。
「イライラするのはなぜなのか」そんな怒りが発生するメカニズムを知ることで、自分と向き合うことや、ちょっと気をつけることもでき、それだけで少し育児や家事が楽になったら嬉しいですよね。
ということで、呉で初めてのアンガーマネジメントファシリテーターの松井桂子先生をお招きして自分自身の怒りと向き合ってみました。
松井桂子先生!ママたちをやさしく包んでくれるような、明るくて素敵な先生でした!!
10時から講座がスタート
3つのグループに分かれてスタートしました。子どもたちはママの所やおもちゃスペースで元気に遊んで待っていました。
☆怒りについて知ってみよう☆
まず、「なんで毎日同じことで怒ってしまうか?」「なぜ上手に怒れないのか」を話し合いました。
そもそも「起こることは悪いことだ」と学校で道徳は教えていますが、怒りの感情がどういったものかにフォーカスを当てて教えてくれることはありませんでした。
なので、漠然とその存在を知っているだけです。
「私たちは怒っていいのです。怒の感情をなくすことはできないので、それなら怒ることで後悔しないように、上手に付き合っていこうよ」というのがアンガーマネジメントの極意。
例えば、子どもがコップを倒して水がこぼれたとします。その出来事で怒る理由は、「濡れなかったかな?」「コップが壊れてケガをしてないかな?」「もっとこっちに置いといてあげればよかったな」
そんな付随した感情を表現するために「怒り」を用います。なぜなら一番簡単に使える感情だから。
それなら、初めから「今度から気をつけようね」と言うだけで、お母さんは怒らないで子どもに伝えることができます。
お母さんの中にある個人ルールは子どもには言えないから、「お母さんは〇〇で怒っているの。だから□□をしてほしいの」そんな風に言うだけで、お母さんの個人ルールは子どもにシェアすることができます。
だから、もし何かが起きて怒りたいとき、自分のその時の気分で怒ったり、怒らなかったりするのではなくて、「一定のルール」にして伝えれば、子どもが分かりやすくなるそうなので、子どもが混乱しないように言ってあげたいなと、しっかり心に留めておこうと思いました。
☆躾ってなに?☆
いい子ってどんな子なの?とそれぞれ考えた時に
・人に迷惑を掛けない
・人にやさしい
・人の気持ちに共感ができる
などがありました。
子どもは親の言うことはききませんが、「親のすることをする」そうです。
私たち親がしていることをいつも見ていてマネをして育っていくので、お母さんが正しい行動をしていれば
子どもはそれをお手本に大きくなっていくそうです・・・すべては私たち次第だそうです☆
☆いけない怒りとは!☆
「怒ってもいい」とは言えども、問題になる4つのタイプの怒りがあるそうです。
・強度が強い
強く起こりすぎること、ちょっとのことで激高してしまうこと
・頻度が高い
しょっちゅうイライラしたり、カチンとすることが多いこと
・持続性がある
いつまでも根に持って、ネチネチ怒ること
・攻撃性がある
モノや人、自分に向かって攻撃して傷つけてしまうこと
これらに当てはまる怒り方はいいことではありませんから、気を付けましょう!
この4つのタイプの怒りをなるべく表さないようにうまく怒りの感情と付き合っていけば、子どもたちや旦那さん、周りにいる人たち、そして自分自身とも、もっと素敵な関わり方ができそうですね。
☆怒りはどうやって発生するの?☆
怒の感情は「第二次感情」と呼ばれ、単体で存在しているものではありません。
まず、「不安だな」「いやだな」「しんどいな」というネガティブな第一次感情が発生します。
子育てをしていたらそんな感情はたくさんありますよね。
その「不安」「心配」「劣等感」などが奥底に潜んでいるのですが、それを表現するために「怒」を使ってしまうのです。
「私は今、どんな第一次感情でいるのだろう」・・・その理由がわかれば、怒らずに伝えることができるので、
むやみやたらと怒らずにすむようになります。
ただ、やっぱりイラっとすることは日々ありますので、そんな時には6秒待つようにしましょう。
怒りのピークは6秒なので、そこをやり過ごすことができれば、怒りに任せた感情的な怒り方をすることはまずなくなります。
この講座では、怒った時に「こうしてみましょう」という特別な指南はありませんでした。
(「どうしたらいいのかな?」・・・それは本格的な「アンガーマネジメント入門講座」を使ってください。)
「怒り」については大学生の時に教育学でちょっと学んだことがありましたが、こんな特化した「怒り」について教えてもらうのは初めてでした。
思い当たることころが多くあり、スーッと先生の言葉が心に響き、入っていきました。
怒りの感情は生きていくうえではなくてはならない、とても必要な感情なのだから、それを上手に使って子どもにわかりやすく起こってあげながら、育てていきたいなと改めて思いました。
そうしたらもっと楽に穏やかに毎日を過ごせるはず。講座では、自分自身について振り返りながら、お母さん同士で意見交換をするワークショップもあり、
他者の価値観に触れながら「怒りの感情」について学ぶことができました。
最後まで、みんないい子にしていました。
参加者の方の感想
怒りの中の一次感情、二次感情の説明がわかりやすかった。自分が相手に伝える時に、怒るのではなく冷静に伝えられるように努力しようと思いました。怒りと怒りでぶつからないようにしようと思います!
今日から実践できそうだなと思いました。
初めての知識でビックリでした。日常に役立ちそうです。
お話を聞くまで、怒ることに罪悪感がありました。子どもに怒れなくて悪循環になったり。でも、子どもを怒ることや、おとな同士で怒られることを怖がらずに、何か理由がある(第一次感情がある)というのだと思うと相手を嫌にならずにすむなと思いました。
怒った後で、振り返ってみて、怒りの基準を一定にした方がいいのがわかった。こどもの第一次感情に、「だから怒っているんだね」と寄り添ってあげたい。
なぜ怒ってるのか客観的にみれて、自分と向き合えました。
怒りの感情を言い換えて伝えるというのが勉強になりました。
メンバーの感想
子育てに正解はない、自分の中にある『~すべき』に縛られないように等、講座でのたくさんのメッセージを心の隅におき、こどもが「なぜ、怒るまでに至ったのか」第一次感情にも寄り添いながら、子育てをしていきたいなぁと思いました。(てんこ)
怒りはどこから来るのか、なぜ「怒り」の感情を使ってしまうのか・・・、考えたことも無かったのでとても勉強になりました。
自分の感情を観察して、「線引き」を意識していきたいと思いました。(もこ)
怒りの内容を考えることで、より冷静になれました。
不必要に怒らず、問題解決に向けてどうしていくべきか、自分なりに考えていこうと思いました。
子どもとの接し方も、いい方向に変えられそうです。(さっちん)
パステルメンバーかっちゃんが後日、アンガーマネジメント入門講座にいってきました!!
【 感 想 】
今回は参加者1名だったので、マンツーマンで勉強してきました!
アンガーマネジメントを取り入れた子育て講座よりも、更に深く掘り下げた内容でした!
私が、今の日常生活で一番困っている「怒り」に焦点を当てて、どういう考え方で自分の怒りをコントロールしていくのかを先生と一緒に考えていけたので、とってもわかりやすかったです。
「この講座を受けたらすぐに怒らなくなるというものではないよ」と、先生が言っていたのですが、本当にそうでした!!やっぱりカチンときたらすぐ怒っちゃって「ありゃりゃ」ってなっちゃったりもしました。
でも、話を聞く前と後では、「10怒り」していたのが「8怒り」ぐらいに減ったかなと思います(少なすぎ!?)
なので、悪戦苦闘しながらも、少しずつ自分の「怒り」を後悔しないものに変えていけたらいいなと思います。
先生にお話を聞きました。
Q.なぜ、 アンガーマネジメントを学ぼうとおもったのか
A.私はかなり怒りっぽかったので(笑)
●私はなぜすぐにご機嫌斜めになってしまうのか?
●他の人がイライラしないようなところでもムカっとしてしまうのは、どうしてなのか?
「怒り」に対しての疑問は昔からあったような気がしますが、それを紐解くカギは当時どこにもありませんでした。
学校でも家庭でも、「怒ることは悪いことだ」という教えや慣わしはあるものの、「なぜ悪なのか」・・・それについて詳しく理解できるように教えてくれる人は、誰一人いませんでした。
ある日、「アンガーマネジメント」という言葉が耳に飛び込んできました。
学んでみたい!!強く思いました。でも広島では受講できかねましたので、日本の第一人者である一般社団法人日本 アンガーマネジメント協会代表理事:安藤俊介氏の講座を探して、福岡・大阪・東京へと足を運び、直接ご指導を賜りました。
そのおかげによりまして、呉で初めてのアンガーマネジメント・コンサルタント&ファシリテーターになることができ、日々楽しく活動をしています。
Q.子育てにどういかしているか
A.すべてのことに◯がつけられるような子育てができるようになりました。
人は自分の持っている「~するべき」という価値観があり、それが目の前で裏切られるから怒るのです。
例えば「時間は守るべき」という「べき」を持っている人の前で送れていれば怒られます。
「~するべき」は誰もが持っている価値観ですから当然「持ってていいもの」なんですが、私の「べき」と他人の「べき」の相違を認めなければ、「私は◯で、相手は×」となり、許容することはできません。
でも相手の「べき」を◯にしていくスキルがあれば「自分も◯で相手も◯」・・・許容することができます。私の子どもたちにも、子どもなりの「べき」がそれぞれ個々に形成されていて、「私の子どもであっても私と同じではない」んですよね。そこを理解・承認することで、多くの共感、共有が多くできるようになりました。この学びがあったからこそ今、私は子育てをするのも、生きていくのも、とてもとてもラクです。
Q.学んでから変わったこと
A.怒るということが少なくなりましたし、上手に伝えられるようになりました。
以前なら「怒で気持ちを伝えることが一番手取り早い」と思っていましたが、怒は第二次感情であって、単体で存在しているわけではないと知りました。
怒りが発生する前には必ず、第一次感情と呼ばれるものが奥底にひそんでいます。
それは「つらい、悲しい、むなしい、いやだ…」というような、いわゆるマイナスな感情を指します。
その「つらい、悲しい」などの気持ちを素直に伝えれば済むはずなのに、私たちが怒ってしまうのは、「怒りの感情表現を使うのが一番、自分の気持ちが伝わるんだ!というエラーを起こしているから」です。
もっとも簡単で使いやすい感情ですので「怒」を使っているのですが、それで伝えた場合、今まで築いてきた人間関係を一気に崩壊してしまう可能性もなくはありませんよね。
それなら第一次感情を伝える方が明確ですし、簡単ですし・・・なにより疲れません(笑)
でもこの私の変化を一番喜んでいるのは私の子どもたちです。闇雲に怒られなくなりましたから。
Q.元気の源は?
A.私はそろばん教室を運営しています。
毎日子どもたちが元気よく教室に来てくれています。そんな彼ら&彼女たちの笑顔やパワーは、私に大きなエネルギーをくれています。
負けていられません(笑)
子育て中のお母様へ…
今の便利で快適な世の中は、情報過多でもありますので、迷走しているお母様方は少なくないと思います。
「私の子育ては本当にこれでいいのかしら?」
そんな心配や不安がイライラの原因になることもあります。
「怒りが発生する仕組み」や「怒った時にどう伝えたらいいのか」などのスキルを知ることで、子育てにおけるストレスを軽減でき、怒る/怒らないの線引きが上手にできるようになれます。
今よりももう少しラクに、もう少し楽しく、もっとにこにこ笑って、あなたの宝であるお子様たちと過ごせるように、「怒り」について学ぶ機会を作ってみませんか?
そのお手伝いを私にさせてもらえると、とても嬉しいです(^_^)
講座をこれから受講されたい方は直接下記のメールでお問い合わせください。
keiko.anger.18★gmail.com(お問い合わせはお気軽に、どうぞ☆)
※★は@マークに変えてください。
この記事は2018年7月に作成されました
記事:ゆーな
写真:てんこ、もこ
WEB:かっちゃん
この記事は、パステルHP過去記事より引用しています。