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紙芝居「ふうちゃんのそら」ミニコンサートを行いました♪

夏休みも残りわずかの8月26日、くれパステルでは
絵本「ふうちゃんのそら」紙芝居&ミニコンサートを焼山昭和まちづくりセンターで開催しました。


「ふうちゃんのそら」作者の絵本作家よこみちけいこさん、
「ふうちゃんのそら」の原案者で、人形劇あひる座主宰者の中峠房江さん、
「ふうちゃんのそら」の監修をした、呉かみしばいのつどい」の関家ひろみさん、
コンサートにはよこみちさんファミリーが来てくださいました!

 

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「ふうちゃんのそら」に登場する主人公 ふうちゃんは・・・
中峠さんご本人。小さいころ経験した呉空襲の体験を絵本にしてもらいたい!
それを描けるのはよこみちさんだとほれ込んでお願いされ、紙芝居の完成にいたったそうです。

 

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中峠さんによる「ふうちゃんのそら」の語りは、
実体験をもとに話されるため、よりいっそう心にぐっと伝わるようでした。


後半は関家さんによる紙芝居

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よこみちさんファミリーによるすてきな演奏が披露され

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最後にみんなで手話を交えて「にじ」を歌いました。IMG_3577-thumbnail2.jpeg

質問コーナーでは、よこみちさんによる絵のポイントや中峠さんとの制作エピソード等お話がありました。
中峠さんは、空襲での実体験を紙芝居の内容に照らし合わせて、原画を手にお話してくださいました。

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参加したお母さんからは
小学校の時、お爺ちゃんから呉空襲について話を聞いていたので、涙がでました。
子ども達へもどのように戦争について伝えていったらいいのか考える機会になりました。
という感想もありました。

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子ども達に罪は無いのに・・・こんな思い、経験をしなくてはならなかった戦争。

子ども達を育てる母として、
また紙芝居を見た子ども達自身のこころに、
平和への思いがしっかりと根付いてほしいものです。


「ふうちゃんのそら」

みなさんもぜひ、読んでみてくださいね。(マッキー)

 

【呉空襲】

 

米軍による呉市への空襲は1945年3月19日が最初で8月の終戦まで計14回続いた。
このうち呉市民に最も大きな被害を及ぼしたのは、7月1日夜半から2日未明にかけての
焼夷弾攻撃。呉市は全市火の海となり、和庄地区では大防空壕の入り口にあった民家が焼け、火災の熱気で約500人が蒸し焼きとなって死んだ。
死者 1,949人(海軍関係は含まず)
今も7月1日は「呉空襲犠牲者慰霊・恒久平和祈念の日」と定めご冥福を願い、呉市ではサイレンが鳴り黙祷をささげている。

 

いろいろ聞きたい! 会終了後お話を伺いました♪

Q.どのようにしてこの作品ができあがったのか教えてください!

2007年、黒瀬の「麦わらぼうし」でよこみちさんの紙芝居の原画展があり、原画を見たとたん、「これじゃ!この人に描いてもらいたい!」と直感で思いました。
しかも、この日はたまたま最終日で、作者のよこみちけいこさんが来ていました。
「私の空襲体験を文にしたら、いつか絵を描いてほしい!」と初対面ながらお願いしました。
その時、よこみちさんはまだ小さい赤ちゃんがいたので「今すぐでなくて良いから。他の人じゃダメなのよ」と伝えると「わかりました。出来たら見せてくださいね」とお返事いただけたのです。

その後、2012年に「呉かみしばいのつどい」を、立ち上げました。

そこへ2013年に、スペシャルゲストで来てくれたのが、よこみちさんでした。
再会を喜び、思いは募ります。


そこから2年経った2015年2月、ついに紙芝居を製作しようと3人でチームを結成!!

中峠さんは、今まで書き貯めていた文章をどっさり届けました。

2015年の2月末、よこみちさんによる脚本が出来上がります。
あまりの早さに驚きましたが、実際にお話を聞いたことで強く想像できたようで、勢いにのって描けたそうです。
何度もお話を聞いてくれて、修画の繰り返しが続きました。
6月には完成し、出来上がったときはよこみちさんも「魂が抜けたようだった」そうです。
 

完成した紙芝居は2015年7月、和庄公園での慰霊祭70周年でお披露目されました。
今まで、夏に保育園の子どもたちに語りで伝えていた呉空襲の話を、お話の舞台の防空壕の跡地で演じました。
今まで思い続けていた事が、形となりこれからもっともっと子ども達に語り継いでいきたいと思いました。(中峠談)

 

Q.なぜ体験を紙芝居にしようと思ったのですか?

今までは家族や大人の集会で話すばかりで、言葉だけで子どもたちにどの程度まで伝わっているのかな?とずっと思っていいました。
夏の巡回で児童館に行くと、必ず広島の原爆は話にでるけれど、「呉にも空襲があったんよ」という話をしていると先生たちが「呉に??」と言われることもあったそうです。
先生たちでも知らないのかとびっくりしてしまって、これは何かの形にして残しておきたいなと前々から思っていました。

これまで保育園児に呉の空襲の話を聞かせてほしいと頼まれ、ちゃんと聞いてくれるかしら?と思いながらもやってみると案外、しっかり聞いてくれる。
次の年もその翌年もやはりお願いがあって、お話に行きました。
求めている大人が結構多いのだなと感じていました。

Q.紙芝居を絵本にしたきっかけは?

「手元に欲しいから、絵本にして欲しい」と言ってくれた仲間の一言がきっかけで、8月の原画展で、自費出版50部からはじまりました。

Q.図書館でも読めますか?

焼山の小学校では子ども達がいつでも手に取れるようにと学級文庫に置いてくださっている学校もあります。
他には昭和図書館と広島市立図書館、県立図書館、福山など8か所にも置いています。
なんと今では少しずつ版を重ねて、現在1,000部が完売するところまで来ました。

Q.「にじ」を歌うようになったきっかけは?
中峠さんが以前から虹が大好きだということは知っていたので、紙芝居の後のコンサートにサプライズで新沢としひこさん作詞、中川ひろたかさん作曲の「にじ」をとりいれたところ、紙芝居の最後の場面、青空に向かって手を広げているふうちゃんとピッタリで今では「ふうちゃんのそら」のあとの定番曲です!

 

毎年呼んで下さり、お話に出かける事もありますが、子ども達は見た目以上に、いろいろと感じているようです。
去年感じた事と、今年また違った感想を持つかもしれない。なので繰り返しを大切に周りの大人たちも見た目ではなく、心の中を思いやってほしいですね。

 

感想

・紙芝居を聞いている子どもたちの姿、それを後ろで聞く私達。
この時間さえ本当にありがたいことなんだな、と思うと涙があふれてきました。
ぜひ1人でも多くの方に「ふうちゃんのそら」を見ていただきたいです!(ゆうくんママ)

・昨年、縁あって「ふうちゃんのそら」の紙芝居の会に参加し、あらためて、この何気ない日常というのがどんなに素敵なことか、今平和で過ごしていることがどれだけ大切か、当たり前の毎日があたりまえでなくなることがどんなに苦しく大変なことか、考えさせられました。そして、この紙芝居・絵本を、どうしてももっとたくさんの人に見てもらいたい!感じてもらいたい!と思っていたところ、このたび呉かみしばいのつどいさんに来ていただくことができ、始まる前から涙がでそうな私・・・でした。子どもたちもじっとお話を聞いていて、子どもにもとてもいい経験になったのではないかなぁと思いました。よこみちけいこさんの絵と、中峠房江さんの声は、子どもの心にすぅーっと入っているような感じでした。最後に、「今は戦争がなくてよかった、ふうちゃんの時のようでなくてよかった」という、ふうちゃんと同じ小学生の感想に涙が出ました。また是非来年夏にまた会ができたらなぁ・・・と願うてんこでした!(てんこ)

 

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呉かみしばいのつどいさんの活動ブログ http://blog.goo.ne.jp/brookieandherlamb

紙芝居を演じる活動はその都度要望があればされていて、

勉強会は偶数月の第3金曜に、つばき会館で開催しているそうです。

 

呉かみしばいのつどいさんは、広島県こども夢財団のイクちゃん子育て応援団さんでもあります☆
http://www.ikuchan.or.jp/ouendan/shien/01/post_16.html

 

この記事は2016年11月に作成されました。

記事:マッキー・ゆうくんママ

WEB:てんこ

この記事は、パステルHP過去記事より引用しています。

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